弊社はこれまで名古屋市の有松・鳴海地域の絞り染め製品の製作に30年余りかかわらせていただいております。弊社の業務内容としましては、絞り染め製品でもっとも多くの時間と労力が必要になる括りの工程を海外（中国）に委託し括り工程が終わったものを日本へ輸入しお取引先様に納品するという商社業務を行ってきました。

しかし、中国の経済発展にともない人件費の高騰と加工者不足が深刻になり弊社は2008年それまでの委託加工よる商社業務より1歩進み、自己資本によりカンボジアに進出し絞り染製品の加工を行う工場を稼働させ、様々な問題を協力してくださる方々と共に解決し今日まで続けてこられました。

しかしカンボジアにおいてもこれまでの日本、中国などと同様に賃金の高騰が進んでおります。今後も安定して絞り染め製品を作り消費者の方々にお届けしていくためには、技術を身につけ絞り染め製品を作っている加工者の方々に安定的に仕事を提供するためには、我々自身、これまで経験したことがないような大きな変化をしていかなくてはいけないと感じております。

絞り染め製品をつくるには手間を惜しむことはできません。
一つの技法を覚えるのにも大変長い年月が必要になります。そうして出来上がった絞り染め製品には手作業ならではの味わいがあるとわたくしは思っており、手作業ならではの良さを多くの方々に知っていただきたいと思いますし、広めていくことがわたくしの使命であると思っております。